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築30年の本格入母屋造の土壁の家を大改装工事! [仕事、現場、職人]

投稿日時:2015/09/21(月) 22:30rss

すっかり涼しくなりましたね~。暑い!暑い!と言っていましたが最近はあまり言わなくなり
作業着もあまり汗の臭いがしなくなりました(^^)
さて現場といえば、この間アップした太鼓梁の墨付けの続きをアップしたいと思います!

この写真は、太鼓梁の接合部の仕口の墨付けを横から撮った写真です。
この間アップした太鼓梁の腹に水平の墨を打ちましたよね。その墨を基準に梁の下端を決めて
梁の上端を決めて墨を付けます。次に継手の墨を付けていきます。継手の仕口の正式な名前はわかりませんが、
長ホゾ差し込み栓打ちの継手の墨を付けていきます。まずホゾの高さと幅を水平墨を基準に決めます。
ホゾの高さと幅を梁の腹側に墨を付けていきます。次に継手の柱芯をあらかじめ決めて半間芯を腹に付けます。
柱芯から柱の内面までの寸法を返しといってこの返しが継手の基準になります。
この継手の場合は、柱の幅が三寸九分五厘(約12センチ)なので返しはその半分の一寸九分七厘五毛返りが柱芯
ということになります。この返しからエリワの深さやホゾの長さや込み栓穴の位置を出して墨を付けていきます。
この梁の継手の場合すでに家が建っている状態で部屋を広くする為、既存の柱を抜き既存の通し柱に
ホゾを差さないといけません。その際、家が建っている状態で外部の壁やサッシなどが取り付いた状態で通し柱を
長ホゾが差せるほど開くことが出来ないので、雇いボソといって梁を通し柱と通し柱の間に
エリワかぎをして横から払い込んだ後に雇い長ホゾを差込みます。そして込み栓を打って引きつけたら
いつもやっている引きボソ継手と同じ仕上がりになり強度も何ら変わりません。
こんな専門的なことをアップしても大工さんじゃないとわからないと思いますが、短ボソを差して金物で引寄せる
仕口は誰でも出来るのですが太鼓梁を使って長ホゾ差し込み栓打ちをして木材のみで強度を出す先人の知恵と技を伝承し
これからの大工さんにも受け継いでいってほしいという思いを込めてアップしました。
単価を抑える為に簡単な金物で仕事をすると本物の技術は廃ってしまいます。
日本の大工さんは骨組みは木材のみで強度を出して来ました。この方法が本物の日本の家だと私は考えます。
何としても後世にこの技術を伝えなければ…。

今度のブログでは梁の上下の部分の墨付けをアップしますね。
                                                                                                                           

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