注文住宅施工例
【宗像市 I様邸】 白木建設 伝統工法木組みで造る外観は南国リゾート風洋風住宅(墨付、切込、手刻み編) リクシルメンバーズコンテスト2013 敢闘賞受賞作品
お客様のご要望
平屋でお洒落な家を造りたい。外観は、打ち合わせを密に行い自分の(お施主様)イメージ通りに造ってほしい。内部は曲がり梁を組み化粧梁(梁見せ)として見せてほしい。子供が小さいのでなるべく自然素材を使って造ってほしい。
受注のキッカケ
お施主様の旦那様が私と従兄弟ということもあり、全面的に信頼して頂き受注を頂きました。すべて奥様が計画からイメージ、デザイン、色決めなどをテキパキとやって頂きました。なかなかのセンスの持ち主でした。旦那様は地鎮祭と棟上げの時に現場に来た位で趣味の野球に明け暮れ、ほとんど奥様と私で打ち合わせをやりました(笑)
施工のポイント
最近の家には少なくなった大黒柱を採用し、しっかり組んだ木組みに屋根瓦の荷重を掛けることで(安定感を出し)地震時の揺れにも耐え、木組みの特性を活かし適度に揺れることで(木組みが緩いと接合部は破壊されます。)接合部の破壊を防ぎ、揺れが止まった時にはもとに戻る力が働きます。なぜわざわざ重たい瓦を葺くのかというと最近台風の巨大化、竜巻など風害は地震より遥かに高い確率で発生しています。軽い屋根が良いとされていますが、風害には耐えれません。だから私はしっかり組んだ木組みは古代から地震、台風に耐えてきた実績を信じ伝統工法木組みの家を実践しています。実際に数年前の西方沖地震で宗像もかなりの家の瓦などが被害にあってましたが、白木建設が建てた家は一軒も被害はありませんでした。昔も今もしっかり組んだ木組みの家は強いということです。
お客様の喜びの声
細かい所まで打ち合わせをして使い勝手、家事動線、デザインなど本当に思い通りの家が出来ました。
施工例写真
いよいよ構造材搬入です。国産和木を厳選して専門用語で目ゴマ(メゴマ)と言われる木材ばかりを仕入れます。メゴマとは年輪の層が細かい事を意味します。この層が細かいほど強度が強く、乾燥収縮が少ない、割れや反りも少ない、何より古代から現存する建物のには数多くというか、ほとんど(私が今まで見た古い良い建物には)の構造材がこのメゴマと言われる材料です。私たちは先人が残した実績あるものを本物とし、数十年前は当たり前だった材料の選定や工法をどの家にも実践しています。使用実績(使用年数)が30年ほどの集成材は構造材には使いません。家は30年からが長く持てるかが勝負です。白木建設は骨組を100年以上持たせる事を目指してどの家も造っています。
これが今ではほとんどの大工さんがやらなくなった墨付です。墨付けとは、構造材を適材適所に使うための選定と切込みを入れるために墨でしるしを書いていく作業です。このしるしの通りに職人さんが刻んで行きます。最近ではプレカットと言うコンピューターによる木材加工工場で全て刻んでくるのが主流です。ですから若い大工さんは墨付を見たこともないし、やったこともない、当然刻んだこともない、刻めない。曲がった梁や丸太梁(原木に近い材料)なんか使えない。30年前は大工さんなら出来て当たり前の事が、今、出来ない大工さんが増えています。これでは私たち大工としては匠とは言えません。この素晴らしい古代から受け継がれて来た技術を絶やしてはいけないし、1度絶えてしまうと技術を解明するのに数百年かかります。現代の科学をもってしても先人の残した建築物を解明できないと聞きます。先人の大工さんたちが古代から受け継いで来た知恵、技術、経験は、大工さんでないと分からないということです。
物件スペック
家族構成 | 大人2人子供3人 |
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敷地面積(坪単位) | 97 |
延床面積(坪単位) | 31.5 |
間取り | 4LDK |
地域名 | 宗像市 |
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工法 |
在来木造軸組(木造在来) 丸太組工法 |
竣工年月 | 2012年8月 |